ラオスの安井清子さんから、元難民のモン族の人びとが暮らすシヴィライ村からの便りが届きました。
by laospantao


マイイェンの結婚

 シヴィライ村からの手紙の第5便で紹介した、図書館のおねえさん、マイイェンが結婚した。8月はじめ電話をもらった。

「きよこ、私、もう結婚したのよ。相手は、シヴィライ村中学の先生なのよ。7月に結婚する前に知らせようと思って、何度も電話したんだけど、いなかったから(私は日本にいたので)、事後報告になっちゃったけど・・・」と言う。

 私はうれしかった。マイイェンは、本当に寂しい境遇の子だったから・・・お父さん、お母さん、お爺さん、おばあさん、3人の兄を次々と亡くし、血のつながった身内は隣村に嫁いだ姉しかいない。お母さんは再婚し、マイイェンも一緒に新しいお父さんと住み始めたのもつかの間、お母さんが亡くなった。継父は優しい人だったが、ほどなく再婚してしまった。マイイェンは13,4歳の頃、継父と継母…まるで血のつながりのない両親と暮らすことになった。

本当に貝殻が閉じたように無口になってしまった彼女が、図書館で働きたいと言い出した時には、「この無口で暗い子には無理だろう」と思ったのだが、マイイェンは意外な頑張りを見せ、次第に笑顔が見られるようになり、子どもたちに慕われる図書館のおねえさんになったのだ。そして、図書館と同じ敷地内にある中学校の先生と結婚することになった。モンではなく、ラオス人の先生だ。詳しいことはまだ聞いてないが、先生が、図書館で働くマイイェンを好きになったのだろう。

 マイイェンが、マイイェンのことを好きになってくれる人に出会って、本当によかった。血のつながりもなく、愛情もない家庭から、愛によって結ばれる家庭に移り住んだ彼女・・・つい先日会った時、抑えていてもはみ出してくるような、はにかんだ幸せに包まれている…そんなマイイェンを見て・・・今までは、どこかにいつもさびしそうな雰囲気を漂わせていたのだが・・・「あぁ、本当によかったなぁ。マイイェンには本当に幸せになってほしい」と心から思ったのだった。
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 今は、隣村の旦那さんの家に住んでいるが、彼女は、結婚してからも、図書館の仕事を続ける。「彼も中学校で働いているから、一緒に通えるし、私は図書館の仕事を続けたいの」と言う。旦那さんの両親、兄弟も一緒に暮らしている。「ラオス語が得意じゃないから、わからないこともあるしねぇ~」と言うが、ここまで一人で頑張ってきたマイイェン、これからはダンナさんと一緒に頑張って行くだろう。きっと亡くなったお母さんや兄たちも、一生懸命、応援してくれているに違いない。

 幸せになれよ、マイイェン!と。
by laospantao | 2012-08-31 00:00
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